映画「いのちの停車場」公式サイト

5月21日公開

ストーリー

東京の救命救急センターで働いていた、医師・白石咲和子(吉永小百合)は、ある事件の責任をとって退職し、実家の金沢に帰郷する。これまでひたむきに仕事に取り組んできた咲和子にとっては人生の分岐点。久々に再会した父(田中泯)と暮らし、触れあいながら「まほろば診療所」で在宅医として再出発をする。「まほろば」で出会った院長の仙川徹(西田敏行)はいつも陽気な人柄で患者たちから慕われており、訪問看護師の星野麻世(広瀬すず)は、亡くなった姉の子を育てながら、自分を救ってくれた仙川の元下で働いている。ふたりは、近隣に住むたった5名の患者を中心に、患者の生き方を尊重する治療を行っており、これまで「命を救う」現場で戦ってきた咲和子は考え方の違いに困惑する。そこへ東京から咲和子を追いかけてきた医大卒業生の野呂聖二(松坂桃李)も加わり「まほろば」のメンバーに。野呂は医師になるか悩んでおり、そして麻世もまた、あるトラウマに苦しんでいた。
様々な事情から在宅医療を選択し、治療が困難な患者たちと出会っていく中で、咲和子は「まほろば」の一員として、その人らしい生き方を、患者やその家族とともに考えるようになってゆく。野呂や麻世も「まほろば」を通じて自分の夢や希望を見つけ、歩みはじめた。
生きる力を照らし出す「まほろば」で自分の居場所を見つけた咲和子。その時、父が病に倒れ・・・。父はどうすることもできない痛みに苦しみ、あることを咲和子に頼もうとしていた—。

症例

CASE 1 末期の肺癌患者
「芸が出来なくなったら芸者は終わり。私の人生もおしまい。」

CASE 2 脳出血で入院後、在宅治療をする胃瘻患者
「シズは自分の世話を絶対他人にやらせないんだよ。」

CASE 3 再発した癌患者
「本当に楽しかったです。この3日間、先生に会えて。」

CASE 4 末期の膵臓癌患者
「家に帰ってみると、懐かしい思い出ばかりが蘇ってきて、金沢の街を無性に辿ってみたくなりました。」

CASE 5 小児癌患者
「頑張って抗がん剤を打てば、今度こそよくなるからね。」
「海の神様にお願いがあるの。今度は人魚に生まれさせてくださいって。」

CASE 6 骨折をきっかけにドミノ式に病に冒させる
「許してくれ。自分の命はせめて自分で決めたい。」